椿姫 あらすじ《お時間のない方向け》

《超ざっくりいうと》
ドゥミ・モンドに生きる肺病を患うヴィオレッタがふとした気まぐれで恋に落ちた田舎の青年アルフレードのお坊ちゃんらしい面倒くさい性格のせいで全てを失うけれど、真実の愛のもとで息絶えるという哀しくもちょっと夢のお話。

ヴィオレッタ・ヴァレリーは椿姫と呼ばれる美しいクルティザンヌ(高級娼婦ですね)。裕福なドフォール男爵の庇護のもと夜な夜な繰り広げられる豪華な舞踏会。
それがしばらくの間、体調が悪く臥せっていたところ、やっと床を上げての夜会をひらいたところ、一人の若者が遊び人ガストン子爵の連れとしてきます。
真っ直ぐな目で見つめて愛を告げる若者に、軽くいなしながらもつい、椿の花を渡してしまいます。揺れる自分の心を、初めてのことと不思議に思うのでした。

2ヶ月経ち、ヴィオレッタはその若者、アルフレードと駆け落ちをして田舎暮らしをしています。ただ、世間知らずのアルフレードのこと、生活にはお金が必要ということを理解していませんでした。自分の財産を、この刹那の暮らしのために売り払っていることなど夢にも思いませんでした。
そんなある日、ヴィオレッタを一人の紳士が訪ねてきます。アルフレード父、ジョルジオ・ジェルモンです。彼はアルフレードの妹にあたる自分の娘のため、アルフレードとの別れを要求します。ヴィオレッタは身を引くために、一通の手紙を認め、パリへと旅立ちます。

クルティザンヌの一人、フローラの家のパーティに、アルフレードが乗り込んできます。すでに会場では二人がもう別れたことは話題担っています。カードゲームが始まります。そこへヴィオレッタがドゥフォール男爵のエスコートでやってきます。カードゲームで勝ちまくるアルフレード。ヴィオレッタへのあてつけに、ドゥフォール男爵がカードゲームを受けて立ちます。食事の支度ができ、皆が立ち去った時、ヴィオレッタはアルフレードに帰るように警告しますが、聞く耳を持たないアルフレードは皆を呼び出し、皆の前でヴィオレッタの財産を返すといって、カードの勝ち金を投げつけます。ドゥミ・モンドのルールを逸した行為に皆の怒りを受け、そこへ父ジェルモンも登場します。
名誉のため、ドゥフォール男爵に決闘の白い手袋を叩きつけられます。

ヴィオレッタはアルフレードともドゥフォールからの庇護からも離れ一人死の床についています。訪ねてくれるのは医師のグランヴィルだけです。何度も読み返したアルフレードの近況を知らせるジェルモンの手紙を出しては遅すぎることを嘆きます。そこへ真実を聞いたアルフレードが駆けつけ、遅れてやってきたジェルモンやグランヴィル、メイドのアンニーナが見守る中生き絶える。

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