Category Archives: トゥーランドット

【Vol.2】そもそもティムール達って、一体どこからきたの?

トゥーランドットとは、当時のヨーロッパの人々にとっては、「ほとんどの人が見た事もない国々の人の話」です。
私たち日本人にっとても、実は知らない国々かもしれないですね。例えば、名の知れぬ王子(カラフ)、その父ティムール、そしてリューは、何処から物語の舞台となった北京にやってきたのでしょうか?姫も単に「外国人!外国人!」と呼んでいますよね。どこの国からきたのでしょう。気になりませんか?

これは、プッチーニの楽譜の何処にも書いてありませんが、原作とされるカルロ・ゴッツィの『トゥーランドット』には書かれております。

ティムール:Astracan の王

イタリア語だと「アストラカン」と発音しますが、日本では「アストラハン」と発音します。
ついでと言っては何ですが、現在はロシア領になりますので、現地の言葉では「Астрахань アーストラハニ」ラテン文字転写では、「Astrakhan アストラハ-ン」と呼びます(しつこい??)
カスピ海の沿岸部です。

こーんなところ。


めっちゃ、遠いっ!!!! … ヨーロッパに逃げた方が、近くね?

ちょっとGoogle Mapで経路検索してみたんですけれどね。

アストラハンから北京まで電車で移動すると7日以上?
〔GoogleMap経路検索結果〕

列車で7日22時間(笑)。こんな所から、目の見えないティムールを連れ、北京まで「歩いて」来た!?
それも、王位を追われた者が、どんな悲惨な運命を辿るか?は多くの歴史が語る通り。ティムールとリューの逃避行は、どんなに大変だったでしょう。
ってか、リュー、すごすぎ!!

これは昔、とあるリュー歌いさんとお話しした時に、その方曰く、「この女(リュー)、北京に来るまでに、何人かは殺ってると思うんだよねぇ…」  (^◇^;;;;;

めっちゃ中国らしい演出って素敵かも
歌劇「トゥーランドット」全3幕/チャン・イーモウ演出 [DVD]
出演:ジョヴァンナ・カゾッラ(トゥーランドット) (出演), ニコラ・マルティヌッチ(カラフ) ,アレッサンドラ・パッチェッティ(リュー), サイモン・ヤン(ティムール)他チャン・イーモウらしい華やかさが魅力な映像です。
2003年ソウル、ワールドカップ・スタジアムでの一大スペクタクル!
フィレンツェ歌劇場・中国国立北京オペラ、韓国アレーナ・オペラ・フェスティヴァル共同公演。

【Vol.1】君の名は

トゥーランドットのヒーロー、テノール役には「カラフ」とキャスト表には書いてあります。 そう、観客もたいてい王子様役のこと、カラフと呼んでいますよね。
ところが! スコアにはずーーーっと「カラフ」とは書かれていません。おお??

楽譜を見ると、なんと、「王子(principe)」または「名を秘めた王子(principe ignoto)」とだけ書かれています。
そして、3幕で姫に自分から「私はカラフ、ティムールの息子」と名乗ります。その時にはじめて、楽譜上でも「カラフ(Caraf)」と書かれるようになります。
ボーカルスコアでは、298ページの2行目と3行目をご覧ください。

確かに1幕ではリューも、ティムールも、「ご主人様!」や「息子よ!」としか呼びかけていませんよね。
リューが「私だけが名前を知っています!」と叫んだとき、「奴隷が知る筈がない!!」と(とんでもない奴ですが……)カラフは叫びます。なるほど、当然ですね。だって、ほんっとにそれまではだ~~~~~れも、オーケストラも、指揮者も、名前を知らないんですから。

[ご参考までに]プッチーニ: オペラ 「トゥーランドット」全曲版スコア リコルディ社
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【プロローグ】もじもじする大臣たち

数年前、とあるところの連絡用のメールに軽い気持ちでちょっと前に教わったばかりのTURANDOTについての小ネタを書いたのだけれど、思いのほかにこれがウケたので同じようなネタを集めて書く様になってしまった。

「さて、ピンポンパンの3人の大臣は、2幕の1場の最後、いよいよ宮廷に向かうとき、どんな風に退場するのでしょうか?」
答えは「もじもじ」 (^-^;;;;   ボーカルスコア160ページ、いちばん最後の小説のト書きをご覧ください。

– Se ne vanno mogi mogi. –

彼らはもじもじしながらと立ち去った。(嘘です。悄然として立ち去ったです)

ちなみに、これは複数だからmogi mogi ですが、一人だったとしたら「もじょもじょ」ってなります。
これも棄てがたく、なんか可愛いですよね。

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[映像見るなら]なんといっても名盤はこちら。エヴァ・マルトンの強靭な声の姫君と、若々しいドミンゴの賢そうな王子。
そして ゼッフィレッリらしい絢爛豪華なセットと奇を衒わないけれどもきらめく演出はメットならではのもの。