TURANDOTには、ピン・ポン・パンの三人の狂言回しキャラクターが登場しますね。プロローグの「もじもじする大臣たち」に、ちょっとだけ顔を出している三人です。今回は、こちらの三大臣のお話をいたしましょう。
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TURANDOTには、ピン・ポン・パンの三人の狂言回しキャラクターが登場しますね。プロローグの「もじもじする大臣たち」に、ちょっとだけ顔を出している三人です。今回は、こちらの三大臣のお話をいたしましょう。
Continue reading【TURANDOT:VOL.2】そもそもティムール達って、一体どこからきたの?で、ティムールとリューの二人は、アストラハン(Astracan)という、カザフスタンの西、カスピ海にほど近い地域より現在の列車で7日以上(まあ、列車の運行状況にもよりますよね)かかる距離を、延々と「歩いて」やってきたというお話をいたしました。
ってか、なんで東に逃げたんかな?
Continue reading第一幕、謎解きに失敗したペルシャの王子が処刑される前、最後に、一目焦がれ続けたトゥーランドット姫の花の顔を拝むことが許されるシーン、大衆からの「お慈悲を!」コールに応えて姫が姿を現します。まあ、お慈悲をきっぱりと拒絶されるわけですが。
Continue readingトゥーランドットという姫の名前なんですが、どうにも中国の姫のような気がしないんですよね。どこの名前なのかしら?とずっと不思議でした。
ムーラン、という映画があります。これは中国の伝説的な佳人で武人「花木蘭」をモデルにしたディズニーのアニメーションですが、個人的には花木蘭とムーランがなかなか結びつかなくて、あるときに「木蘭」=「ムーラン」と気づいてびっくりしました。
トゥーランドットで、主役のトゥーランドット姫よりも人気のあるリュー。
王子がかつて一度だけ微笑んでくれたからと言うだけで(一目惚れしたってことなんだとは思いますが)、目が見えなくなったティムールを支えて、遠くアストラハンから北京まで(どうして北京なんだかわからないけれど)逃避行を続け、王子の幸せのために老人のティムールをかばって拷問を受け、挙句に自殺して果てる。ああなんてかわいそうな、そして健気なリュー…
あ、でもちょっと待ってください。リューは、前回もお話ししましたが、あんな遠くから、目も見えない、また、お尋ねもの(負けた国の王なんで)の老人を連れてですよ、若い娘が護衛も連れず長い長い旅をしているのです。そんな。今と違って街や邑を離れた街道は追い剥ぎやら山賊の宝庫ですって。
戦って倒した相手も 一人や二人ではなかったでしょう。いや、そのくらいの気概がなきゃ、まず速攻に捕まって売り飛ばされていますって。
トゥーランドットとは、当時のヨーロッパの人々にとっては、「ほとんどの人が見た事もない国々の人の話」です。
私たち日本人にっとても、実は知らない国々かもしれないですね。例えば、名の知れぬ王子(カラフ)、その父ティムール、そしてリューは、何処から物語の舞台となった北京にやってきたのでしょうか?姫も単に「外国人!外国人!」と呼んでいますよね。どこの国からきたのでしょう。気になりませんか?
ご存知、ボエームの第一幕。 ミミとロドルフォの出会いのシーンは 蠟燭の火がきっかけになりますね。蠟燭って暗いんですよ……
季節はちょうどクリスマス頃。 ヨーロッパは緯度が高いせいもあって、冬はとても早い時間に暗くなってしまいます。 今頃だと17時には真っ暗です。
そして、これはまた別の機会にお話しようと思うのですが、ロドルフォの部屋は西向きなんです。
まだ、最後の夕陽があたって 赤く空を染めている頃、そう、16時頃でしょうか?窓際に置かれたマルチェッロのカンバスはまさに紅に燃える紅海だったのでしょうね。
ボエームといえば、若者の群像劇です。なので、基本、登場人物は皆若者です。もちろん、農家のおかみさんや物売り、モミュスのお客には年をとった人も出てきますが、名前のある人は若者が基本。その中で、名前はあるけれど若くない人間がふたりいます。ともに、若者から見たら最も忌むべき人間です。つまり、年を取り、小金を持ち、愛ではなく女を連れ歩くことを喜ぶ、彼らとは真逆の人たちです。1幕の大家さん、ベノア、2幕のムゼッタの愛人アルチンドロです。それだけで若者たちのあざ笑いの種になっています。 4幕にはムゼッタやミミの愛人らしき人はいたはずですが、彼らをあざ笑ったりする心のゆとりがもうなくなっていたのでしょう、名前も影も見えてきません。
Continue reading原作では1840年の設定を、オペラではわざわざプッチーニが1830年代初頭に移したのにはいくつかの理由が考えられます。ひとつは、国王陛下の人気の度合いです。それと一番の理由は生活の苦しさではないかと愚孝しているわけです……
1830年初頭は貧しかった労働者階級は更に貧しく(それ以前は貧しかったけれど、まだ食べられたんです。それが真剣に食べられなくなってきたのがこの頃です)農村の労働力としては心もとない娘達は、田舎から出てきて(出されて)パリでなんとかお針子や女中としての職を得ながら、それでもどうしようもない生活をなんとかするためにもうひとつの仕事に手を出します。
Continue readingその名前を聞いただけでどんな人かイメージすることがありますよね。小説などでも主人公の名前は、そのキャラクターや物語に合わせて付けられているように思います。
そして、やっぱりオペラの登場人物も、そのキャラクターを意識した名前が付けられているようですよ。