【Bohème:Vol.5】 グリセットのお話
原作では1840年の設定を、オペラではわざわざプッチーニが1830年代初頭に移したのにはいくつかの理由が考えられます。ひとつは、国王陛下の人気の度合いです。それと一番の理由は生活の苦しさではないかと愚孝しているわけです……
原作では1840年の設定を、オペラではわざわざプッチーニが1830年代初頭に移したのにはいくつかの理由が考えられます。ひとつは、国王陛下の人気の度合いです。それと一番の理由は生活の苦しさではないかと愚孝しているわけです……
その名前を聞いただけでどんな人かイメージすることがありますよね。小説などでも主人公の名前は、そのキャラクターや物語に合わせて付けられているように思います。 そして、やっぱりオペラの登場人物も、そのキャラクターを意識した名前が付けられているようですよ
私の名前はミミ。でも本当の名前はルチアです。そう、ボエームに登場する女性はふたりとも、通り名で生きています。それがこの物語のひとつの秘密になっています。 そして男性たちの名前にも秘密があるのです。
舞台になった、カフェ・モミュスなんですが、実はThomasBoysという画家がスケッチを残しています。 ケンブリッジ・オペラ・ハンドブックの表紙にスケッチの一部が使われているので、記憶にある方もいらっしゃるかもしれないですね。
アンリ・ミュルジェール作、『ボヘミアン生活の情景(ScenesdelaViedeBoheme)』が原作です。戯曲としては1849年、小説としては1851年に出版されました。ちょうど王政が廃止され、第二帝政が始まるまでのはかない第二共和制の時代に出版された本です。 そして、1822年生まれのミュルジェールの自伝的青春小説で、登場人物もみな、実在のミュルジェールの友たちがモデルになっているよ……
ボエームの舞台背景はまあ、せいぜいが1830年代中頃まで。つまり1830年から1835年頃と見るのがよさそうです。 お話は文無しの若者たちと、貧しいけれど心根の優しい娘たちの一瞬のきらめくような愛と死を描いたとてもロマンチックなお話ですけれど、この当時のフランスって、実のところ、とんでもないことになっているんです。ここんところは押さえておきましょうか。
トゥーランドットのヒーロー、テノール役には「カラフ」とキャスト表には書いてあります。そう、観客もたいてい王子様役のこと、カラフと呼んでいますよね。 ところが!スコアにはずーーーっと「カラフ」とは書かれていません。
数年前、とあるところの連絡用のメールに軽い気持ちでちょっと前に教わったばかりのTURANDOTについての小ネタを書いたのだけれど、思いのほかにこれがウケたので同じようなネタを集めて書く様になってしまった。