【Traviata:Vol.2】クルティザンヌのこと
ヴェルディのオペラ椿姫の主人公ヴィオレッタは、クルティザンヌとして生きています。ということで、今回はクルティザンヌについて、書いてみます。ボエームではグリセットとして登場している、農村部の貧しい娘たちが生きていくために始めたことは、自分の美貌と才覚で成り上がっていくことでした。
ヴェルディのオペラ椿姫の主人公ヴィオレッタは、クルティザンヌとして生きています。ということで、今回はクルティザンヌについて、書いてみます。ボエームではグリセットとして登場している、農村部の貧しい娘たちが生きていくために始めたことは、自分の美貌と才覚で成り上がっていくことでした。
トゥーランドットの中には印象的な中国の民謡「茉莉花」を歌う少年少女たちがいます。通常のオペラの中の少年合唱団は大衆を構成する一つの要素としての子供たちでしかありませんが、この子供たちはちょっと違うようです。
トゥーランドットという姫の名前なんですが、どうにも中国の姫のような気がしないんですよね。どこの名前なのかしら?とずっと不思議でした。 ムーラン、という映画があります。これは中国の伝説的な佳人で武人「花木蘭」をモデルにしたディズニーのアニメーションですが、個人的には花木蘭とムーランがなかなか結びつかなくて、あるときに「木蘭」=「ムーラン」と気づいてびっくりしました。
トゥーランドットの主役よりも人気のあるリュー。彼女は前回も書きましたけれど「北京くるまで絶対何人か殺ってますよね」っていうくらい強い子です。
トゥーランドットの物語は当時のヨーロッパの人々にとって「みたことも聞いたこともない国々の人たちの物語」 主役の姫や舞台の中国もしかり、さらに言えばティムールやリューが逃げてきた国、失ったタタールの人の王国ってどこにあったのかしら?ねえ。気になりませんか?
ご存知、ボエームの第一幕。ミミとロドルフォの出会いのシーンは蠟燭の火がきっかけになりますね。蠟燭って暗いんですよ…… おまけに季節はちょうどクリスマス頃。ヨーロッパは緯度が高いせいもあって、冬はとても早い時間に暗くなってしまいます。今頃だと17時には真っ暗です。
ボエームといえば、若者の群像劇です。なので、基本、登場人物は皆若者です。もちろん、農家のおかみさんや物売り、モミュスのお客には年をとった人も出てきますが、名前のある人は若者が基本。その中で、名前はあるけれど若くない人間がふたりいます。ともに、若者から見たら最も忌むべき人間です。つまり、年を取り、小金を持ち、愛ではなく女を連れ歩くことを喜ぶ、彼らとは真逆の人たちです。1幕の大家さん、ベノア、2幕のム……
原作では1840年の設定を、オペラではわざわざプッチーニが1830年代初頭に移したのにはいくつかの理由が考えられます。ひとつは、国王陛下の人気の度合いです。それと一番の理由は生活の苦しさではないかと愚孝しているわけです……
その名前を聞いただけでどんな人かイメージすることがありますよね。小説などでも主人公の名前は、そのキャラクターや物語に合わせて付けられているように思います。 そして、やっぱりオペラの登場人物も、そのキャラクターを意識した名前が付けられているようですよ
私の名前はミミ。でも本当の名前はルチアです。そう、ボエームに登場する女性はふたりとも、通り名で生きています。それがこの物語のひとつの秘密になっています。 そして男性たちの名前にも秘密があるのです。